![](https://static.wixstatic.com/media/11062b_d2398715eb2e43348e6907b6b3383815f000.jpg/v1/fill/w_288,h_162,al_c,q_80,usm_0.66_1.00_0.01,blur_2,enc_auto/11062b_d2398715eb2e43348e6907b6b3383815f000.jpg)
■『糸を斬ったマリオネット』について
![](https://static.wixstatic.com/media/33f4d1_1070755ab0cc445a950c41650fcf08f9~mv2.jpg/v1/fill/w_120,h_120,al_c,q_80,usm_0.66_1.00_0.01/33f4d1_1070755ab0cc445a950c41650fcf08f9~mv2.jpg)
「早速話していきたいところだけど、まずはアルバートとウラノス君にはもう帰ってもらおうかな。
ウラノス君は二度とクロノス君の顔を見たくないだろうし、アルバートとはもう十分話ができたしいいかなって思ってね。
その後にこの創作の主人公さんと重要人物を呼んで、この話について話してもらおうかな」
![](https://static.wixstatic.com/media/33f4d1_a49bd78cad8d4693aac18e1306d24f5a~mv2.jpg/v1/fill/w_120,h_120,al_c,q_80,usm_0.66_1.00_0.01/33f4d1_a49bd78cad8d4693aac18e1306d24f5a~mv2.jpg)
「あはは、やっぱり最後までいられなかったね。…それじゃあまた、機会があれば」
![](https://static.wixstatic.com/media/33f4d1_67b5886a5efd42178f7add916ebcb55c~mv2.png/v1/fill/w_120,h_120,al_c,q_85,usm_0.66_1.00_0.01/33f4d1_67b5886a5efd42178f7add916ebcb55c~mv2.png)
「そのお心遣い、感謝します。…あの顔はもう見たくないからな」
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「あっ!ウラノス師匠!」
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「あ、ウラノス君が捕まった」
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「お前、今更どのツラ下げてここに…!」
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「冷たいですねぇ師匠ぉ…。そんなに僕のことが憎いんですか?
でも仕方ないじゃないですか!僕は百年、千年に一人よりももっと、全世界、全宇宙で一人、いや、唯一無二、どの世界にも一人として生まれないほどの天才、クロノス君ですよ?妬み、憎まれても困りますよ、ウラノス師匠。
それにあの女だって僕の力さえあればいくらでも作れますよ。そんなに欲しかったら僕がつくってあげますよ。いくつ欲しいですか?」
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「……………………お前と話すことはなにもない、帰る」
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「帰るだなんて、酷い師匠ですね…僕はとても悲しいです。
弟子の成長っぷりを見るのも、師匠の役目ではないですか。帰らないでくださいよ!
また僕と一緒に話をしましょう、ウラノス師匠。僕は僕の作品達と話すよりも貴方とお話ししたいです!
…話をするのが嫌なのなら、僕のそばにいてくれるだけでいいですよ!」
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「まぁまぁウラノス君、そんなに嫌がらなくてもいいんじゃないかな。
ここはどうぜパラレルワールドなんだし、ここでなにをしても本編には全く関係がないのだから割り切ろうよ。このままクロノス君がわがまま言ってたら、君はずっと帰れないんだし、少しぐらい我慢すればすぐ帰れるんだから、このコーナーだけでも彼に抱かれてなよ」
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「…そういう問題ではないし、その言い方は誤解を招くからやめて欲しい。
…わかった、わかったからクロノス、早く俺から離れろ。正直気持ちが悪い」
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「さて、落ち着いたし早速もう一人呼ぼうか。クロノス君の作品の一つで『オリンポス』のトップ!この物語の主人公でもあるゼウス君だよ」
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「……このメンバー最悪でしょ。僕今すぐに帰りたいし、今すぐにそこのクズを殺したいんだけど」
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「確かにこのメンバーは最悪だよねぇ。だって旧世界を滅ぼした原因を生み出した人達ばかりなんだから」
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「最悪だなんて酷いね、君。まぁ、ウラノス師匠は置いておいて、僕がいることに嫌悪感を抱いているのは分かるよ?だって君、僕のことが大嫌いだろう?…だからこそこの物語のラスボスが僕なんだろうね。だからってウラノス師匠を巻き込むのはよくないなぁ。
でもこれだけは言わせてもらうよ!僕は最悪ではなく最高です!だって僕こそが僕に選ばれた至高の存在なんですから!」
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「あんたと会話するたびに頭が痛くなってくるよ」
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「…それには強く同意するが、早くこの物語について話してもらえないか?
このコーナーをすぐに終らせて一刻もはやくこいつから離れたい」
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「えぇ、師匠酷い!鬼!悪魔!でも好きです!ウラノス師匠!
…でもこの物語、ただの下剋上物語ですよ?まぁ実際に下剋上なんてできてないんですけどね。
ただの道具にすぎない君らが僕みたいな至高の存在を超えられるとでも?」
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「…貴様」
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「…なにその顔。僕は当たり前のことを言っているだけじゃないか。
道具として作られた君たちは、道具として僕らに使われていればいいんだよ。
それとも何?またお得意の『奇跡』を使って僕を殺すの?僕を殺せたのだってそこの人がくれた『奇跡』があってからこそじゃないか。君が高みの場所へ行けたのも、その力があってこそ。君の力じゃない。
…まぁいいよ。とてつもなく強い力を手に入れたら見せびらかしたいもんねぇ、本当、可愛い思考してるよ。うざいけど」
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「はいはい、ここで本編のシーンを再現しなくていいから。
この調子だとちゃんと説明できる人がいなさそうだから僕が説明してあげるね。
この物語はウラノス君が作り出し、クロノス君が完成させた技術で作られた人造人間、いわゆる人形達が大量生産されるようになり、その人形達が人間達の繁栄を支えていた時代から始まる物語だよ。
この時代で彼、ゼウス君を始めとする人形達は自分たちを道具としか見ておらず、酷い扱いをしてくることに不満を抱き、人間達に反逆しようとするんだ。
そうして物語は始まり、ゼウス君をリーダーに人形達は『オリンポス』という組織を作り上げ、仲間達とともに人間達に復讐し、同等の存在になろうとする。
これを見ていた私は面白そうだと思って、彼らに力を、『奇跡」を与えたわけだよ。
…まぁその結果、人形達は『神』を名乗るようになって今まで人間がしてきたことをそのまま返すっていう大変面白くもなんにもないことになっちゃったんだけどね」
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「つまりこの物語は、道具として虐げられてきた人形達が人間達に反逆して人形の立場が人間よりも上位になる話ということか。…頑張ったな、ゼウスさん」
![](https://static.wixstatic.com/media/33f4d1_64014050fb124b49ba8cb73a77bfee4f~mv2.jpg/v1/fill/w_120,h_120,al_c,q_80,usm_0.66_1.00_0.01/33f4d1_64014050fb124b49ba8cb73a77bfee4f~mv2.jpg)
「!!…お、男に誉められても嬉しくないんだけどなぁ!」
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「…」
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「あは、クロノス君顔が怖くなってるよ?」
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「………さて!この話が終ったのならはやく次のコーナーに行きましょうよ!
僕ははやく生意気なゼウス君がフルボッコされてぼろぼろになって泣きわめいてる姿を眺めたいなぁ〜」
■旧世界の人形について
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「それじゃあ次は『終焉と黎明』について話そう…と思ってたんだけど、『人形』がどういうものかちゃんと話してなかったからここで一度ちゃんと説明していこうと思ったんだ。
他のコーナーで人形についてはピックアップしようと思っているからあまり詳しくは言わないけれど、旧世界の人形がどういうものであるかを知っておかないと次の物語がよく分からないかもしれないからねぇ。ここで少し補足というものをさせて貰うよ」
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「なんだ残念、ゼウス君の恥ずかしい姿は見られないのか」
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「いい加減にしろよ、貴様」
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「…人形のことについてだったな。あまり人形とはどういうものか分かっていないからな…教えてくれると助かる」
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「じゃあ師匠!ここは人形製造技術を完成させ、数々の人形達を生み出してきたこの僕が紹介しますよ!」
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「ところでその『人形製造技術』って、『人形創造技術』なんて言ったりするけどどちらとも同じものだよね」
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「そうです!どちらも同じ技術を指してます!
で、その技術はどういうものかといえば、人形を作り出す技術です!
といっても、ここでいう人形は普通の人形ではなく、いわゆる人造人間のことですよ。
人と同じように動き、人と同じように話し、人と同じように食事をし、人と同じように考えることができる。まぁ、ほとんど人と変わりませんよ!見た目も人と同じです!
この技術を使えばゼウス君みたいな生意気な人形が作れますよ!」
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「殆ど人と変わらない姿をしているからこそ、より酷く扱う人間がいるんだろうねぇ。
中には自分の嫌いな人と同じ外見をした人形を作って鬱憤ばらしに使ったり、逆に好きな人と同じ外見の人形を作って愛玩したり、なんて話はよく聞くよ」
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「だからこそ便利な道具だっていって皆購入していくんだよ。お偉いさんとか貴族様はそれらを沢山購入して自分の財力と権力を見せつけたりだのに使ったり、訓練の一環で人形を用いて人とのリアルな疑似対戦をしたりとか、使用方法はそれぞれ沢山あるよ?もちろん夜のお供とかにもね!僕の作った人形はちゃんと性器がついてるからよりリアルな性体験ができるからおすすめだよ!」
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「おい馬鹿やめろ」
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「あぁ、それはいいね。生の人間でやると犯罪になってしまうことも人形なら合法になって問題がない…。
なるほど、だから高額でも買う人が沢山いるってことか。姿も自由にデザインできるわけだし。
いやぁ、人間ってすごいねぇ」
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「…そんな扱いをされていたから、人形達は反逆したということか」
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「自我を持たせたのはより人間に近い存在にするためだったけど、今考えれば持たせないほうがよかったかなぁなんて思うね。…でもこんなことも可能にできるから僕って天才だよねぇ!さすが僕!」
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「…お前はなにも変わらないな」
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「まぁ、酷い扱いをされてきたがそこの創造主のお陰で俺たちは力を手に入れることができた。人間達に復讐できる、大きな力を」
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「そうそう、私は君たち人形に私の力を与えて人を凌駕する力をその体に与えたんだよね。
人間が支配する世界に飽きてきたから、その人間が作りだした人形に世界を支配させて見ようかなぁなんて思ってね」
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「その力は本当に凄かったねぇ。物質を変化させたり、自然を操作したりで、まるで魔法のような力で、人間達を苦しませたんだからね…。いかに科学技術が進んでいても、その絶対な力には勝てなかったんだよ。まぁ、僕には叶わなかったんだけど!」
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「負け惜しみしなくていいぞ?」
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「うざっ」
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「そんなにすごい力を持っていたら、人間なんてすぐに死ぬな…」
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「…だけど俺たちの恨みは殺して晴らせるほど軽いものじゃない。もっともっと、人間達を苦しませなければ気が済まなかった。死よりも恐ろしい地獄を、絶望を、恐怖を味わわせなければ俺たちは満足しなかったんだ」
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「だから君たちは人々が畏怖し崇められてきた『神』を名乗るようになったんだね」
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「そうだ、そしてこの力を使って人々を統制し、俺たちが世界を支配するようになったんだ」
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「…俺が彼女に命を吹き込んだことで、こんなことが起きるとはな」
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「…本当、創造主から貰った力でぶいぶい言わせる君たちはずるいよねぇ。
でもそんな君たちでも勝てなかった僕ってやっぱり凄いですね!僕は創造主からなにも貰いませんでしたけど君たちよりも優れた存在でしたからね!ふふん!」
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「そんなことがあったから君たち人形は自分たちが『神』だと名乗るようになったんだよね。
そうして『神』が人間達を支配する時代が始まっていくっていう流れだね。」
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「つまり、旧世界の人形が『神』ということか」
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「そうそう、それじゃあ旧世界の人形がどういうものかの話はこれでおしまい!次からは旧世界最後の物語、旧世界の集大成である『終焉と黎明』についてお話ししていくよ!
それじゃあメンバー交代ということで、ウラノス君とクロノス君はここまでにしようか!」
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「…ようやく帰れるのか。まぁ、楽しかったぞ」
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「僕と一緒で楽しかったんですね!師匠!それは嬉しいですね!師匠を喜ばせることができるなんて僕ってやっぱり最高です!」
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「…違うからな」
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「もう、師匠ったら恥ずかしがり屋ですね!どうやら帰りも一緒みたいですし、このまま僕とデートしましょうよ、師匠!久々に師匠といろんなところを巡ってお話ししたいです!」
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「断固拒否する」
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「あ、待ってくださいよ師匠〜!!」
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「…あの人のあんな姿、初めて見たな」